アナーキー・オン・ザ・3.A.

清水サンエイ米穀
日本平パークウェイ入口方面にある日本一不可思議な米屋3Aで米を買う。ヒトは米無しでは生きていけない、かというとそうでもなく、麦を挽いて捏ねて焼いたものや細長く切って茹でたもの、トウモロコシをすり潰して捏ねて焼いたり茹でたりしたものなど、米の代わりになる食品はいろいろあるんだから米を食わないからといって餓死するわけじゃない。そんなことわかってる。でも僕、米を食べる。なぜなのかははっきりとわからない。きっと体内のデオキシリボ核酸だかなんかに「きみはずっと米を主食として生きなさい」なんてことがC++みたいな言語で書いてあるんじゃないかな。ノーライス、ノーライフ。

米とストラム
米屋3Aの「静岡こしひかり5kg」の上にSTRUMというバンドの最新のCD「GOES AWAY」がさりげなく置いてあった。まるで「このお米は僕たちが作りました。おいしいよ〜ん♪さらに僕たちが作ったおいしい音楽をオカズにしてごはんいっぱい食べちゃってね〜?」と言っているようでもある。ヒトは音楽無しでは生きていけない、かというとそうでもなく、音楽で生計を立てているのでなければ、音楽が無くても生きていける。ただ、音楽の無い世界はあまりにも苦しくてせつない。なんでって音楽がどれほど愉快なものであるか知ってしまったからじゃないの、たぶん。よし、STRUMをおかずにしてご飯食べちゃお。ノーミュージック、ノーライス。

屋根裏のオベリウ
米屋の奥、薄暗い秘密階段を上がると秘密の屋根裏部屋がある。僕が上がって顔を出すと、ウォッカを飲んだりピロシキを食べながらツルゲーネフさんとオベリウさんが談笑していた。あれ?オベリウさんが上にいるということは、さっきまで米屋3Aで応対してくれたオベリウさんごときはいったい誰?からくり人形なのだろうか。などと思っていたら、ツルゲーネフさんが何かロシア語で話しかけてきた。もちろん僕はロシア語はチンプンカンプンなので、無難に、ダーと答えておいた。ツルゲーネフさんは19世紀の帝政ロシアから亡命してこの屋根裏に匿ってもらっているということなのだが、何をしているヒトなのかはさっぱりわからない。立ち上がり「じゃぁわたしは奥でお昼寝でもするよ。にゅははは。なにしろ隠遁生活をしてるのだからね。うふふ。それじゃ失敬。まぁゆっくりしていき給え」と流暢な日本語で言って隠し扉の向こうに消えた。はじめから日本語で話せよ、と思った。「ツルゲーネフさんっていつもあんな感じなの」とオベリウさんに尋ねると「うんまぁあんな調子だよ。そんなことより、なんかレコードでも聴かない?」と言って、様々なレコードをテーブルに並べはじめて、昨日のカンキの話題にあったベイシティーローラーズとか古いドイツ時代のビートルズのシングルレコードなんかを出してくれたんだけど、その中で僕はピストルズのレコードが無性に聴きたくなったので、それを聴かせてもらうことにした。

セックスピストルズレコード
『セックス・ピストルズがパンクの元祖なんていうけど、所詮はマルコム・マクラーレンとヴィヴィアン・ウェストウッドによって綿密な市場調査の上に作られた商業ロックなのであって音楽的な価値、パンクとしての価値なんか無いよ』などと言うヒトもいるが、僕はそれは違うと言いたいし、そんな風に考えたく無い。うまく言えないけど、中学の時、初めてピストルズを聴いた時の衝撃は決して忘れることができない真実だと思うから。「あーいあまーあんちくらいすと」当時のミュージュックはやっぱりしゃりしゃりレコードで聴くのがいいね。オベリウさんどうもありがとう。


屋根裏のオベリウにいくとなぜかホッとする。この匂い雰囲気がたまらないのだ。みんな一度は行った方がいいよ。
ロシアの音楽、文化、雑貨、国内インディーズなど興味ある方はぜひ。
リンクは→こちら
STRUMに関する情報は→ここ
STRUMのサイトは→これ


あ、本日第三水曜、定休です。

コメント
一度、一度と思いつつ、新しいお店にはなかなか行けませんが。高山樗牛の龍華寺お参りをかねて、年末あたりには。その頃にはツルゲーネフさんも国に帰省しているかなあ。ブルガーコフさんとか、避寒に来てないでしょうか。

パンクは、私はすでに大学生の頃だったので、そう衝撃的でもなかったですが、それなりに聞きましたが、すでにいっぱしのロックファン気取りだったので、むしろエルヴィス・コステロとかニック・ロウとかイアン・デューリーとか、パブロックの方が好きだったなあ。でも確かにパンクロック以降、ロックは聞かなくなったんで(つうか『ミュージックマガジン』読まなくなった)、それなりに衝撃はあったのかなあ。思い返すと、じわじわっと衝撃的だったのは、小学生か中学生の頃に聞いた、ジョルジュ・ベンやセルジオ・メンデスのボサノバで、ピチカートファイブの何とかさんのエッセイ読んでいたら、音楽遍歴が似ているのに驚いたんですが、多分、ビートルズに乗り遅れ、パンクには年を取りすぎていた「階段の世代」に共通する趣味なんでしょうね。
  • matango
  • 2006/11/16 7:12 AM
僕らの中高生の頃ってわけもなくいろんな世界に衝撃受けてたような気がします。それほど情報が少なかったのかな。というか中高生の頃はいつの時代でもそういう年頃なんですかね。でも、オッサンになればもっと落ち着いた趣味になるのかと思ったらそうでもないし、僕はいまだにいろんな世界から衝撃パンチをくらっています。どびゅっ。ぴゃぁって。
ツルゲーネフさんはお正月までは屋根裏に隠れてるつもりだって言ってました。ブルガーコフさんはオベリウさんが呼べばすぐに来てくれるみたいです。年末お時間が合えばご一緒できそうですね。
  • kuriden#3
  • 2006/11/16 6:07 PM
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