「マグナカルタ」9世紀後半ブルボン朝ペルシャのマグナ地方で流行した西洋カルタの一種で、日本には13世紀ごろシルクロードを経て伝わり流行した。マグナカルタは、カルタの前では皆平等であるといった思想を根底としていたため、とくに苦しい生活をしていた農民にはマグナカルタばくちにおぼれ、仕事をうっちゃらかしにした者も多く、そのため農地は荒れ、たびたび飢饉が起こった。そのため豊臣秀吉はマグナカルタを禁じ、すべて没収し焼滅ぼした。これを、マグナカルタ狩という。
「ナントの勅令」唐南部の都市南都を訪れた東ローマ帝国の皇帝であるアレクサンドリア14世は、労働党を結成し、農奴の解放と公娼制度の廃止を宦官サンチョパンサに命じたところ、彼は「な、なんと!」と駄洒落で応えたので、むかついた皇帝がサンチョを叩いた事件である。
「ばら戦争」新大陸で起こった先住民族の反乱であるが、指導幹部のポリシーがばらばらだったがために派閥が生じ、単なる内部抗争に終わった。もとは「みんなばらばらじゃダメじゃん抗争」なのだがこれを略してばら戦争という。これは後の百年戦争につながった。
「バルカン戦争」日本ではじめて起きた対地球外生物戦争である。明治41年、千葉県八街で肥沃でないコチコチの荒地を開拓していた農民らが謎の巨大生命体をみつけ警察に通報した。すると、マスコミは大騒ぎ、手がちょうど大きなハサミのような形状であったためその謎の生命体を揶揄してハサミ野郎、もしくはやちまたシザーハンズなどと呼んだ。一方そのころ、舶来のバリカンが普及しはじめた理容業界では、ハサミを唯一の道具とするべきだという唯鋏党と、仕上げにはハサミを用いるけど前半だけならバリカン使ったっていいんじゃねえのいうバリカン半党の対立が激化していた。これにバリカンを独占的に輸入販売していたフランスの商社が加わり血みどろの戦いとなった。...、ってもういいか。
「後醍醐天皇」欧米の楽器を用いガンダーラを謡い新古今和歌集を、って、くどいよね。
つまりですね、よく試験問題なんかであるでしょ。次の語句を四百字以内で説明しなさい。とかいうの。それをですね、復習のためといいますか、自分の記憶力を試すためにですかね、やったんです。歴史教科書の索引にある事柄を記憶だけをたよりにその説明文を書いてみたんです。他にも、ニューディール政策、アロー戦争、蘇我入鹿、焚書坑儒、班田収授法、バルフォア宣言、プラッシーの戦い、とかね。それでね、答え合わせをしてみたんですね。で、がーん。ぜーんぜん、そりゃもうぐっちゃぐっちゃですよ。私の記憶能力。私の頭脳。ふだん脳を使ってないからこうなんです。浅学菲才どころじゃない。脳がどんどん退化している。暇さえあればゴルフにスノボー、サーフィン、ナンパ、暴走、芸者遊びや博打に興じてばかりの毎日だからいけないのだ。ふだん怠けているから急に勉強しようとしたってだめなんだ。
とはいっても、あれですよ。歴史なんてものはだいたいの流れがわかればいいんですよ。詳しく知りたければそこんとこだけちょちょいと調べりゃいいんですから。必要なことだけをその都度検索すればいいんです。いまはインターネットいう便利なものもあるし、そこにはフリーの百科辞典もありますしね。肝心なのは歴史の流れを掴むことです。そうそう。だいじなのは流れ。でもな、あれ?でも、...、え?...鎌倉時代と室町時代、...これ、どっちが先だっけかなぁ、って、またまたガーン。ダメじゃん。ぜんぜん流れもつかんでないじゃん。あー、オレって頭悪ー。これではヒャクネンニイチドを分析、解釈なんかとてもとてもおぼつかない。事業計画ははるか遠い。これじゃオレ出世できないわけだ。自分が長年うだつがあがらないのは才能がないからだ。才能ってのは努力する才能のことで、いちばん大事な、人間の根本の素質が自分には欠けているのだ。なーにが士魂商才だ。ってしょんぼり。自分にがっかり。ひーん、こうなったら自棄だ、酒飲もうぜ、ひとり花見だ、つって朝から安葡萄酒をもって秋葉さんに出かけた。
さて、長い文章だと読む人が少ないから気楽に書けていいね。ま、もともとアクセス数が一日7件くらいだし、そのうち2件はオレだしね。
で、早朝、あたくしは、わたしは、ぼくは、オレは、拙者は、(劣等感ゆえにとつぜん一人称がわからなくなった)迂生は、つんつんと参道を抜け、奥の百段をぜいぜいはぁはぁへげへげ上っていると、さすが秋葉さん、修験者だろう、後ろから、ほら貝ぶら下げ、金剛杖つき、なにやら唱えながらご老体が上がってくる。うわわわ、僕なんて僕なんて不浄の者ですからと、もちろんわたしは一歩二歩脇にどく。険しい顔の老修験者が目の前をゆく、その金剛杖の重い震動、しわがれた声、ああ、その時、すすざざざぞぞぞぞとオレの肌は粟が立つ。あああ、唱えている言葉が、百年一度百年一度と聞こえたからだ。一段一段の歩みに一定の律動と抑揚をつけて、ヒャク・ネン・イチ・ドー・ヒャク・ネン・イチ・ドーと唱える声と4ビートのその響になぜかぞっとした。ぶるっとした。これはいったいどういうわけでしょう。だって、良く知らないけどさ、ふつうこういう修行とかのひとって六根清浄六根清浄とかって唱えたりするわけでしょ?ふつうヒャクネンイチドなんて唱えないざんしょ?ロッコンショウジョウロッコンショウジョウ、もしくは、lock on shown Johでござんしょ?つーことは、なんですかね、あの修験者のおっさんは。修験者仲間で集まって謀反の計画でもしてるのかな。と思ったそのとき、あっ、と閃くものがあった。歴史教科書にあった事件の名称が頭に浮かんだのだねこれが。天狗党の乱。...(つづく)